いつもの食卓がカフェ風に!身近な小物でつくるテーブルスタイリング簡単ステップ
いつもの食卓がカフェ風に!身近な小物でつくるテーブルスタイリング簡単ステップ
日々の食卓。作った料理は美味しいはずなのに、どうも見た目が物足りない、写真を撮ってもピンとこない、と感じたことはありませんか。素敵なレストランやカフェのように、食卓全体がおしゃれな雰囲気だったら、もっと食事が楽しくなるのに、と思われている方もいらっしゃるでしょう。
実は、特別な食器を揃えたり、高度な技術を使ったりしなくても、身近にあるいくつかのアイテムをプラスするだけで、食卓の雰囲気はぐっと魅力的に変わります。それはまるで、キャンバスに絵を描くように、食卓という空間を「アート」として表現するスタイリングのテクニックです。
この記事では、お家にあるものや、手軽に手に入る小さな小物を使って、いつもの食卓を簡単にカフェ風に見せるテーブルスタイリングの基本ステップをご紹介します。難しく考える必要はありません。ちょっとした工夫で、食卓が見違える体験をぜひお試しください。
ステップ1:ベースとなる「布もの」を選んでみましょう
テーブルスタイリングの印象を大きく左右するのが、テーブルクロスやランチョンマットといった「布もの」です。これらは食卓の背景となり、料理やお皿を引き立てる役割を果たします。
- 使うもの: ランチョンマット、テーブルクロス、または大きめのスカーフや手ぬぐい、キッチンクロスなど、お皿の下やテーブルに敷ける布。
- 選び方のポイント:
- 色: 料理やお皿の色合いと喧嘩しない、落ち着いた色やナチュラルな色がおすすめです。白、ベージュ、グレー、ネイビーなどは汎用性が高く、様々な料理に合わせやすいでしょう。季節感を出すなら、春にはパステルカラー、秋には暖色系なども良いかもしれません。
- 素材: リネン、コットン、木綿など、自然な風合いの素材は温かみがあり、カフェ風の雰囲気を演出しやすいです。あえてシワ感のあるリネンを使ったり、ざっくりとした質感の布を選んだりすることで、こなれた印象になります。
- 使い方のポイント:
- 一人分のスペースにランチョンマットを敷くだけでも、ぐっと「場所」が生まれます。
- テーブル全体にクロスをかけると、一気に華やかで改まった雰囲気になります。無地のシンプルクロスはどんな食器にも馴染みやすいでしょう。
- テーブルクロスの上に、あえて中心をずらして小さなクロスやスカーフを重ねるなど、遊び心を取り入れることも可能です。
布を一枚加えるだけで、テーブルの表面の質感が変わり、写真撮影の際にも背景として奥行きが生まれます。特に木目やプラスチックのテーブルは、布で覆うことで生活感を抑え、洗練された印象にすることができます。
ステップ2:カトラリーで「きちんと感」とアクセントをプラス
料理に合わせて添えるカトラリーも、スタイリングの大切な要素です。ただ置いてあるだけでなく、少し意識して配置するだけで、食卓にきちんとした印象とリズムが生まれます。
- 使うもの: フォーク、ナイフ、スプーン、お箸など。
- 使い方のポイント:
- 基本は、お皿を真ん中に置いて、右側にナイフ(刃は内向き)、スプーン、左側にフォークを置きます。和食の場合はお箸を置きます。
- ランチョンマットの上にカトラリーを置くことで、まとまり感が生まれます。
- カトラリーレスト(箸置き)を使うと、より丁寧な印象になります。
- 木製や真鍮製など、素材感のあるカトラリーを選ぶと、それ自体がアクセントになります。
- なぜ効果的か: カトラリーが揃って美しく配置されていると、それだけで食卓に「整然とした美しさ」が生まれます。また、カトラリーの素材やデザインが、食卓の雰囲気に個性を加えます。
ステップ3:小さな「グリーン」や「小物」を添えて彩りと物語を加える
テーブルスタイリングに生命感や動き、そして「らしさ」を加えるのが、グリーンや小さな小物たちです。これらは空間に彩りを与え、食卓にストーリーが生まれるような演出ができます。
- 使うもの:
- グリーン: 庭やベランダのハーブの葉っぱ(ミント、ローズマリーなど)、小さな観葉植物の葉っぱ、一輪挿しの花、ドライフラワー、枝ものなど。食用のエディブルフラワーや、料理に使うレモンやライム、ミニトマトなどの果物・野菜をそのまま置くのも素敵です。
- 小物: キャンドル、コースター、シュガーポット、ミルクピッチャー、スパイスミル、小さなオブジェ、ポストカードなど。
- 使い方のポイント:
- ランチョンマットの片隅にハーブの葉を数枚散らしたり、お皿の横に小さな枝ものをそっと置いたりするだけで、ぐっと自然な華やかさが出ます。
- テーブルの中央に小さなグリーンや花を一輪飾るだけで、食卓全体が明るくなります。
- キャンドルを灯せば、ロマンチックで落ち着いた雰囲気に。火を灯さなくても、置いてあるだけで絵になります。
- 料理に関連する小物(例えばパンなら小さなバスケットとクロス、コーヒーならお気に入りのマグとコースター)を一緒に配置すると、よりテーマ性が明確になります。
- なぜ効果的か: グリーンは自然の要素を取り入れ、食卓に新鮮な息吹をもたらします。小物類は、その場の雰囲気を定義し、単なる食事の場ではなく、意図された「シーン」であることを示唆します。これらは「+α」の要素ですが、写真に写り込んだときに、生活感ではなく「演出されたおしゃれ感」を生み出す重要な役割を果たします。
ステップ4:全体のバランスを見て「引き算」も考える
布、カトラリー、小物と要素を加えてきましたが、最後に大切なのは「全体のバランス」です。あれこれ置きすぎると、かえってごちゃごちゃした印象になってしまいます。
- ポイント:
- 料理が主役であることを忘れずに、小物はあくまで引き立て役として考えましょう。
- 色数を使いすぎず、テーマカラーを決めるか、同系色でまとめるなどすると失敗しにくいです。
- 空間を全て埋める必要はありません。余白も大切なスタイリングの要素です。
- 「これで十分かな?」と感じたら、あえて何か一つ減らしてみる「引き算」の考え方も大切です。
テーブル全体を上から眺めたり、実際に座る位置から見てみたりして、全体の調和を確認してください。
まとめ:身近な工夫で日常の食卓を豊かに
この記事では、ランチョンマットやクロス、カトラリー、そして小さなグリーンや小物といった、身近にあるものを使ったテーブルスタイリングの基本ステップをご紹介しました。
これらのテクニックは、特別な道具や専門知識を必要としません。お家にある布や、散歩中に見つけた葉っぱ、お料理の飾りで使ったハーブなど、日々の生活の中に溶け込んでいるアイテムを少し意識して使うだけで、いつもの食卓が驚くほど魅力的な空間に変わります。
テーブルスタイリングは、単に見た目を飾るだけでなく、食事をする人への心遣いでもあります。ちょっとした工夫で心地よい空間を作ることは、日々の食卓をより豊かな時間に変えてくれるはずです。ぜひ今日から、身近な小物を使ったテーブルスタイリングを試してみてください。