【時間がない朝でもOK】いつものお弁当がプロっぽく!パパッとできる「詰め方」基本テクニック
忙しい朝でも諦めない!お弁当の「見た目」をワンランクアップさせる詰め方
毎日のこととなるお弁当作りは、少しでも時短したい一方で、美味しそうに見せたいという気持ちもあるものです。特に忙しい朝は、おかずを詰めるだけで精一杯になりがちで、「どうも殺風景に見える」「崩れやすい」といったお悩みを抱えている方もいらっしゃるかもしれません。
プロの料理家やスタイリストは、お弁当の限られたスペースの中で、いかに美味しさを最大限に伝えるかを考えて詰めています。しかし、それは特別な技術や時間が必要なわけではありません。身近にあるものや、ちょっとした意識の切り替えで、いつものお弁当がぐっと見違えるようになります。
この記事では、時間がない朝でもパパッと実践できる、お弁当をプロっぽく見せるための基本的な「詰め方」テクニックをステップ形式でご紹介します。特別な道具は不要です。今日のお弁当作りからすぐに試せる簡単な方法ばかりですので、ぜひ参考にしてみてください。
ステップ1:彩りを意識した「おかずの配置」を考える
お弁当の見た目を左右する最も基本的な要素の一つが「彩り」です。食欲をそそるお弁当は、複数の色がバランスよく配置されています。時間がない朝でも、この「色」を意識するだけで印象は大きく変わります。
具体的には、「赤」「黄」「緑」の3色を基本に、「黒(茶)」「白」を加えた5色が入るように意識すると、全体が華やかになります。すべてを完璧に揃える必要はありません。例えば、
- 赤: ミニトマト、人参のグラッセ、梅干し、ケチャップを使ったおかず
- 黄: 卵焼き、とうもろこし、かぼちゃの煮物
- 緑: ブロッコリー、いんげん、ほうれん草のおひたし、きゅうり
- 黒(茶): 唐揚げ、きんぴらごぼう、ひじきの煮物、醤油ベースのおかず
- 白: ご飯、鶏肉、うずらの卵
といった身近な食材や調理法で簡単に色をプラスできます。
パパッとできるコツ: 全てのおかずを作る時間がない場合は、彩り要員としてミニトマトやブロッコリーの房などを洗ってそのまま詰めるだけでも効果的です。また、色合いの異なるおかずを隣り合わせに配置するだけで、互いの色が引き立ち、見た目のリズムが生まれます。例えば、茶色い唐揚げの横に緑のブロッコリー、その隣に黄色の卵焼き、といった具合です。
ステップ2:メインおかずで「土台」と「固定」を作る
お弁当箱に最初に入れるべきは、形がしっかりしていて、ある程度のボリュームがあるメインのおかずです。メインのおかずを最初に入れることで、他のおかずを詰める際の基準となり、全体の配置を決めやすくなります。
また、メインのおかずがしっかりと収まっていると、お弁当箱の中で他のおかずが動きにくくなり、持ち運びの途中で崩れるのを防ぐことができます。
パパッとできるコツ: お弁当箱のサイズや形に合わせて、メインのおかずの大きさを調整しましょう。切る、あるいは複数個ある場合は並べ方で工夫し、できるだけ隙間なく、お弁当箱の底面にフィットするように置くと安定します。ここがしっかり固定されていると、その後の詰め作業がスムーズに進みます。
ステップ3:「立てる」「重ねる」で立体感を出す
平面的な詰め方をするよりも、おかずを「立てたり」「少し重ねたり」することで、お弁当全体に立体感が生まれます。これにより、限られたスペースでも奥行きが出て、より美味しそうに見せることができます。
例えば、
- ブロッコリーやアスパラガス、インゲンなどの棒状・塊状のものは、寝かせるのではなく、お弁当箱の壁に立てかけるように詰める。
- 複数の小さなおかず(肉団子やミニ春巻きなど)は、単に並べるだけでなく、少しずつずらして重ねて詰める。
パパッとできるコツ: 無理に高く積み上げる必要はありません。おかずの種類や形に合わせて、自然な形で少しだけ高さや重なりを持たせることを意識するだけで十分です。特に、カップに入れたおかずを並べる際に、手前を低く奥を高くするように配置すると、簡単に奥行きが出ます。
ステップ4:隙間を「彩り」で効果的に埋める
メインおかずや他のおかずを詰めた後にできる小さな隙間。この隙間をそのままにしておくと、おかずが動きやすく、見た目も残念になります。しかし、この隙間こそ、お弁当の見た目をプロっぽくするチャンスです。
隙間を埋める際には、ステップ1で意識した「彩り」をプラスできるものがおすすめです。
パパッとできるコツ: * ミニトマト(ヘタを取るだけでOK)や、小さくカットしたブロッコリーの房を隙間にポコッと入れる。 * 大葉やサニーレタスなどの葉物野菜を敷き詰める、あるいは隙間に差し込む。 * 彩りのきれいなピックやバラン(緑色の仕切り)を活用する(100円ショップなどで手軽に入手できます)。 * おかずカップに入れた副菜(ひじき、きんぴらなど)を最後に隙間に滑り込ませる。
隙間をきれいに埋めることで、見た目の完成度が上がるだけでなく、おかずの「雪崩」を防ぐ実用的な効果もあります。
ステップ5:ご飯の「詰め方」と「飾り」でアクセントをつける
お弁当の主役であるご飯も、少しの工夫で見栄えがぐっと良くなります。単に平らにならすだけでなく、詰め方やちょっとした飾りで表情をつけましょう。
パパッとできるコツ: * ご飯を詰める際は、お弁当箱の隅までしっかりと詰めつつ、表面を少しふっくらとさせる、あるいは中央部分をゆるやかな山にする。 * 黒ごま、白ごまをパラパラと振るだけで、色のコントラストが生まれる。 * 梅干しや彩りの良いふりかけを乗せる。 * 時間があれば、海苔で顔を作ったり、型抜きで型を抜いた野菜を添えたりするのも良いですが、まずは「ごまを振る」ことから始めてみましょう。
まとめ:いつものお弁当が「作品」に変わる瞬間
ご紹介したテクニックは、どれも特別な準備や高度な技術は必要ありません。時間がない朝でも、彩りを意識し、メインおかずで土台を作り、立体感を出し、隙間を彩りで埋め、ご飯にアクセントをつける。この基本的な流れを意識するだけで、いつものお弁当が驚くほど見違えるはずです。
お弁当作りは毎日のルーティンかもしれませんが、少しの工夫で「食をアートとして表現する」楽しみを見出すことができます。見た目が美味しそうなお弁当は、食べる人はもちろん、作った自身の気分も上げてくれます。
ぜひ今日から、パパッとできるこれらの詰め方テクニックを試してみてください。お弁当箱という小さなキャンバスで、あなたの食表現を楽しんでいただければ幸いです。